空気が乾燥している冬は従来、あまりカビの心配はされてきませんでした。 しかし、近年の住宅は気密性が高く、冬でもカビが増殖する条件が整っています。 油断すると健康被害にもつながりかねないカビ。今回は、冬のカビ対策について考えます。
【01】なぜ冬にカビが?
カビは1年中室内の空気中に存在していますが、温度、湿度などの条件が揃うと増殖します。かつての住宅は気密性が低く、すきま風も入り、室内が低温で乾燥していましたが、近年は気密性が高い上に、寒い時は窓を閉め切ったまま。暖房で快適な温度が保たれ、加湿器や洗濯物の部屋干し、調理中の湯気などで湿度が高くなり、冬でも室内のカビが増えやすくなっています。室外と室内の温度差による、窓ガラスの結露などもカビの原因の一つです。
【02】冬のカビは、どんなカビ?
季節によって増減しやすいカビの種類は異なります。冬に増えやすいカビの代表は「クロカビ(正式名称:クラドスポリウム)」です。クロカビは湿度92%~100%くらい、温度5~30℃くらいの環境で成長します。湿度の高い浴室や台所などは年間を通じて注意が必要。冬は窓のゴムパッキンや、構造的に外壁と接している押入れの壁など温度差が生じやすい場所は特に注意。カビの胞子を多く吸ってしまうと、呼吸器系のアレルギーを起こす危険性があります。
【03】冬のカビ対策①換気を心がける
空気中の水分は、温度の高い所から低い所に移動します。結果、北側の壁や窓ガラスなど温度が低い所に水分が付着して結露になります。窓を少し開け、キッチンの換気扇を回すことで、部屋の中に空気の流れを作り、湿った室内の空気を外に逃がし、乾燥した外気を取り込むことで対策をします。湿度計を用意して80%以上にならないよう注意しましょう。換気が難しい場合は、せめて扇風機や空気清浄器などで、室内の空気を攪拌するようにしましょう。
【04】冬のカビ対策②結露を放置しない
窓枠やゴムパッキン、窓周辺などの壁に結露を見つけたらすぐに拭き取るようにしましょう。特にゴムパッキンにクロカビが発生してしまうと、カビ取り剤でも黒い色素を完全に除去できない場合もあります。断熱効果のある窓用フィルムを貼る、部屋に除湿剤を置くといった対策も考えられます。また、冬場は浴室も室温が低く、入浴後乾きにくいので、使用後は水滴を拭き取り乾燥しやすくしましょう。日頃のちょっとしたケアでカビは増えにくくなります。
